長崎県から西に約180キロ、韓国・釜山から南に約50キロの海上にある温暖な韓国・済州島は、韓国有数のリゾート地だ。この明るい島にも戦争の影の残る悲しい歴史があった。日本統治から解放後の1948年4月3日、米軍軍政に反対する武装蜂起に端を発して、政府軍はその鎮圧のために3万人以上の民衆(当時島の人口は約30万人)を犠牲にする、という事態に及んだ「四・三事件」だ。2月に日中韓のクリスチャンの若者らで集まった「東アジア青年キリスト者大会」(7面参照)は済州島で開催された。若者らは、この国際社会のゆがみがもたらした歴史に向き合った。

 

-クリスチャン新聞2015年5月10日号より-